大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和41(あ)1226 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人青木達典の上告趣意第一点について。

所論は、憲法三四条後段違反を主張するが、勾留処分の違法に対しては、別途に

救済の方法によるべきであり、仮に違法に勾留を継続されたとしても、それがため

爾後の手続のすべてが違法になるべきものではないから、これをもつて上告理由と

することのできないことは、当裁判所大法廷がすでに判例として示すところであつ

て(昭和二二年(れ)第三三四号同二三年六月九日判決、刑集二巻七号六五八頁、

同二三年(れ)第六五号同年七月一四日判決、刑集二巻八号八七二頁参照)、論旨

は理由がない。

同第二点について。

所論は、憲法三七条二項前段違反を主張するが、刑訴法三〇四条の二が憲法の右

条項に違反するものでなく、したがつて、刑訴法の右条項の定めるところによつて

なされた第一審の証人調手続もまた違憲でないことは、昭和二四年(れ)第七三一

号同二五年三月一五日大法廷判決(刑集四巻三号三五五頁)の趣旨に照らし明らか

であつて、論旨は理由がない。

被告人の上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であつて上告適法の理由になら

ない。また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条、一八一条一項但書により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり判決する。

昭和四一年一〇月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

- 1 -

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!